メタディスクリプション
AIに伝わる指示=プロンプトの作り方を、目的・情報・出力形式の3要素から解説。
さらにTemperatureとTop-Pの違い、ビジネス用途別の推奨設定、失敗→改善の実例、APIでの設定ポイントまで、やさしく実務的にまとめました。
0. まず前提:プロンプトは「AIとの会話設計」
「なんか良い感じで作って」よりも、
「誰向けに/何のために/どんな形で」まで言えた方が当然うまくいく。
AI相手でも同じ。これがプロンプトエンジニアリングです。
一言で言うと:AIに、目的と材料と完成形をちゃんと渡すこと。
1. プロンプトの3要素(これだけで化ける)
- 目的(Goal):何をしてほしい?
- 情報(Context):前提・制約・読者像・トーン・NG
- 形式(Format):文字数/見出し構成/箇条書き/表/コード など
✅そのまま使える型(雛形)
あなたの役割:{役割}
目的:{やってほしいこと}
読者/対象:{誰向け}
前提/素材:{背景・条件・データ}
制約:{長さ/語調/禁止事項}
出力形式:{見出し/箇条書き/表/コード/JSON など}
品質チェック:{用語ぶれ無し/重複回避/根拠の明示 等}
2. 効果的な指示のコツ(人に頼むのと同じように)
- 具体性:曖昧語(いい感じ・適当に)は封印
- 文脈:目的/ユーザー/制約/過去のやり取りを渡す
- 制約:文字数・語気・禁止表現・例外条件を先に宣言
- 段階化:複雑タスクは下書き→詳細化→整形の3ステップ
例:ぼんやり依頼
❌「ブログ書いて」
✅
目的:初心者向けに春のガーデニング入門を解説
読者:20-40代/未経験
制約:800字/口語/絵文字なし/専門用語は一言で噛み砕く
出力形式:H2見出し→箇条書き中心→最後にチェックリスト
3. よくある失敗
失敗①:曖昧
いい感じのプレゼン作って
→ 改善
目的:新入社員向けSDGs基礎研修(30分/20名)
構成:導入2分→本編25分→まとめ3分
デザイン:15-20枚/1枚3-4要点/図表は「図表:◯◯」と明記
出力:各スライドの要点を箇条書き
失敗②:情報不足
マーケ戦略立てて
→ 改善
製品:月3,000円の英会話アプリ
機能:AI発音診断/ネイティブ1on1
ターゲット:25-35歳 社会人/続かない悩み
市場:年1000億/年成長15%/競合3社
出力:①ペルソナ②差別化③チャネル④施策と予算⑤KPI
失敗③:一気に全部
新規事業計画書ぜんぶ
→ 改善(分割)
Step1: 市場概要/成長率/主要プレイヤー
Step2: ターゲット/課題/購買行動
→完了したら次のステップ(BM/収支/リスク)へ
4. Temperatureの使い方(冒険度のつまみ)
何それ?
出力の揺らぎを決める値。低い=堅実/高い=創造的。
- 0.0–0.3:事実重視・定型(規約/手順/要約/コード整形)
- 0.4–0.7:バランス(ブログ/企画案/商品説明)
- 0.8–1.0+:発想重視(ネーミング/キャッチ/物語)
料理でいう「火加減」。弱火=安定、中火=程よい旨味、強火=香ばしいけど焦げやすい。
ビジネス即決表
| 目的 | 推奨Temp |
|---|---|
| 契約書・ヘルプセンター | 0.1–0.2 |
| 要約・校正 | 0.2–0.3 |
| ブログ・提案骨子 | 0.4–0.6 |
| キャッチ・ネーミング | 0.8–1.0 |
5. Top-Pの使い方(視野の広さのつまみ)
何それ?
次単語の候補範囲をどれだけ広げるか(0–1)。
- 低い:人気どころだけ(安全・保守)
- 高い:マイナーまで拾う(多様・たまに暴れる)
Temperatureとの違い(超ざっくり)
- Temp=性格(どれだけ冒険する?)
- Top-P=視野(どこまで候補に入れる?)
使い分けの目安
| タスク | 推奨Top-P |
|---|---|
| ビジネスメール/FAQ | 0.1–0.3 |
| ブログ/SNS | 0.4–0.6 |
| 物語/詩/アイデア嵐 | 0.7–1.0 |
迷ったら Temp 0.5 / Top-P 0.5 から。安全寄せ=両方下げる、発想寄せ=両方上げる。
6. すぐ試せるプロンプト(温度と視野つき)
A) 企画出し(発散)
役割:広告コピーライター
目的:春の新作ドリンクの3語キャッチ×20案
読者:20-30代
制約:日本語/ひらがな混ぜ/擬音OK/被りNG
温度:temperature=0.9, top_p=0.8
出力:箇条書き/被りチェック付き
B) マニュアル整形(収束)
役割:テクニカルライター
目的:社内手順書の要約(600字/初心者向け)
素材:{本文}
制約:専門語は括弧で一言補足/禁句:〜してくださいね
温度:temperature=0.2, top_p=0.3
出力:H2/H3/箇条書き/最後に注意点3つ
C) 段階型(品質担保)
Step1:見出し案だけ出す→OKならStep2で本文
Step2:各見出し300字/重複禁止/事実は根拠リンクの形で示す(※リンクはダミーでOK)
7. APIでの設定はどこでやるの?
- Temperature / Top-P はAPI呼び出し時に指定(自社アプリやbotに組み込むとき)
- 運用では用途ごとにプリセットを用意(例:FAQモード=Temp0.2/Top-P0.2、コピー案モード=0.9/0.8)
- 料金はサービスごとに課金。高温・長文・画像込みはコスト増になりがちなので予算設計を。
現場Tips:まず人が欲しい出力の例を作ってSystem/指示文に埋め込むと、安定度が一気に上がる。
8. 使う前チェックリスト(5つだけ)
- 目的が1行で言える
- 読者/トーン/NG表現が指定されている
- 素材(データ/前提)を渡している
- 出力形式(長さ/構造)が決まっている
- 温度(Temp)と視野(Top-P)を選んだ
9. まとめ:「うまい頼み方」=最強の生産性ツール
AIは読心術じゃない。だからこそ、良いプロンプト=良い成果。
温度(Temp)と視野(Top-P)をつまみ分けて、
発散→収束→整形の順で回すだけで、仕上がりは見違えるはず。

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